true or false~銀縁眼鏡を外した敏腕弁護士は、清純秘書に惑溺する
「すみません、余計なことでした」
「いいんだよ。実は、こまさんが裁判で色々あってね。事務所に迷惑かけたと、弁護士を辞めると決意したんだ。でも、こまさんは、私の恩師だから続けて欲しくてね。私も独立を考えていたところだし、こまさんに来てもらったんだ」
「そうでしたか・・・心聖には奥さんもいますし、こまさんにとっていい環境ですね」
「落ち着いたお店に、小巻さんの明るさ。アンマッチなようで、凄く落ち着くんだ」
「心聖は、私も大好きです」
「いい名前だろ?あっ・・・そう言えば、私と深澤さんの名前がひと文字ずつ入ってるね」
本当だ・・・片桐さんの名前も・・・
「何かの縁を感じるね」
「ほ、本当ですね」
優しい笑みを浮かべながら、サラッとさりげなく放つ言葉に、顔が熱くなる。
この空間で、2人きりの時間は、嬉しいけど、心臓に悪い。
片桐さんにとっては、何気なく言ったつもりだと思うけど・・・
私に取っては、ハートを射貫かれたように、ズキンッと響く。
「さぁ、着いたよ」
しばらくして着いたのは、超高層オフィスビル。
エントランスには、スーツ姿の人が行き交っている。
エレベータに乗ると、
「深澤さん、働くならこういう所の方が良かったね?」
片桐さんが、ふと私を見つめて声を掛けた。
ドラマで見た女性弁護士や書類選考も通らなかった事務所は、ここと同じようなオフィスビル。
確かにずっとこういう所で働くことに憧れていた。
でも・・・知ってしまった。
落ち着いた街並みに、上品なオフィスビル。
行き届いた気遣いある事務所。
美味しい小巻さんのサンドイッチとカフェラテ。
そして何よりも・・・
「いえ・・・私は、心聖が大好きで、あの街並みがお気に入りだったので。それに、片桐さんやこまさん、加東さんと仕事がしたいです」
「そう・・・それなら良かった。俺も深澤さんと一緒に仕事をしたいから」
エレベータのドアが開くと、片桐さんが出て、私は足が動かなかった。
今・・・俺って、言ってくれた・・・
「どうしたの?着いたよ?」
「は、はいっ!」
少し・・・距離が縮まった気がする。
「いいんだよ。実は、こまさんが裁判で色々あってね。事務所に迷惑かけたと、弁護士を辞めると決意したんだ。でも、こまさんは、私の恩師だから続けて欲しくてね。私も独立を考えていたところだし、こまさんに来てもらったんだ」
「そうでしたか・・・心聖には奥さんもいますし、こまさんにとっていい環境ですね」
「落ち着いたお店に、小巻さんの明るさ。アンマッチなようで、凄く落ち着くんだ」
「心聖は、私も大好きです」
「いい名前だろ?あっ・・・そう言えば、私と深澤さんの名前がひと文字ずつ入ってるね」
本当だ・・・片桐さんの名前も・・・
「何かの縁を感じるね」
「ほ、本当ですね」
優しい笑みを浮かべながら、サラッとさりげなく放つ言葉に、顔が熱くなる。
この空間で、2人きりの時間は、嬉しいけど、心臓に悪い。
片桐さんにとっては、何気なく言ったつもりだと思うけど・・・
私に取っては、ハートを射貫かれたように、ズキンッと響く。
「さぁ、着いたよ」
しばらくして着いたのは、超高層オフィスビル。
エントランスには、スーツ姿の人が行き交っている。
エレベータに乗ると、
「深澤さん、働くならこういう所の方が良かったね?」
片桐さんが、ふと私を見つめて声を掛けた。
ドラマで見た女性弁護士や書類選考も通らなかった事務所は、ここと同じようなオフィスビル。
確かにずっとこういう所で働くことに憧れていた。
でも・・・知ってしまった。
落ち着いた街並みに、上品なオフィスビル。
行き届いた気遣いある事務所。
美味しい小巻さんのサンドイッチとカフェラテ。
そして何よりも・・・
「いえ・・・私は、心聖が大好きで、あの街並みがお気に入りだったので。それに、片桐さんやこまさん、加東さんと仕事がしたいです」
「そう・・・それなら良かった。俺も深澤さんと一緒に仕事をしたいから」
エレベータのドアが開くと、片桐さんが出て、私は足が動かなかった。
今・・・俺って、言ってくれた・・・
「どうしたの?着いたよ?」
「は、はいっ!」
少し・・・距離が縮まった気がする。