true or false~銀縁眼鏡を外した敏腕弁護士は、清純秘書に惑溺する
「そうイラつくな。話はまだだ。国内外から見合いの依頼がある。会社にとって、メリットのある令嬢ばかりだ。お前のことだ。相変わらず、特別な人はいないだろ?」
片桐総合建設の息子さんで、優秀な弁護士で、眉目秀麗って、非の打ち所が無い。
隣に立つ女性は、それ相応の女性じゃないと、釣り合わない。
身近にいても、決して手の届かない人だと、改めて思い知った。
「あぁ・・・そのことだけど、ようやく見つかってね」
えっ・・・ようやくっていうことは、最近・・・
もしかして・・・冴子さん?
「誰だ?」
「そこにいる、深澤さんだ」
深澤さん・・・私と同じ名前・・・
そこにいる・・・わ、私!
ビックリして、片桐さんの方を向くと、
「ごめんね、まだ内緒にしようって言ってたのに・・・」
静かに私の方に向かって来た。
腰をかがめると、顔を耳元まで近づけて、
「恋人のフリをして」
と優しく微笑んで横に並ぶと、私の腰に手を置いた。
「あまりの可愛さと純粋さに、俺が一目惚れしてね。まだ付き合ったばかりだし、仕事もしずらくなるからと、話し合って、スタッフにも内緒にしていたんだ」
加藤さんは目を丸くして持っていた本を落とし、こまさんの口はアングリとしている。
「・・・今日は、そういう事で引き下がるよ。時間も無いから、又連絡する。亮聖、行こうか」
「はい・・・」
お兄さんの笑顔・・・心から笑っているようには見えない・・・
片桐総合建設の息子さんで、優秀な弁護士で、眉目秀麗って、非の打ち所が無い。
隣に立つ女性は、それ相応の女性じゃないと、釣り合わない。
身近にいても、決して手の届かない人だと、改めて思い知った。
「あぁ・・・そのことだけど、ようやく見つかってね」
えっ・・・ようやくっていうことは、最近・・・
もしかして・・・冴子さん?
「誰だ?」
「そこにいる、深澤さんだ」
深澤さん・・・私と同じ名前・・・
そこにいる・・・わ、私!
ビックリして、片桐さんの方を向くと、
「ごめんね、まだ内緒にしようって言ってたのに・・・」
静かに私の方に向かって来た。
腰をかがめると、顔を耳元まで近づけて、
「恋人のフリをして」
と優しく微笑んで横に並ぶと、私の腰に手を置いた。
「あまりの可愛さと純粋さに、俺が一目惚れしてね。まだ付き合ったばかりだし、仕事もしずらくなるからと、話し合って、スタッフにも内緒にしていたんだ」
加藤さんは目を丸くして持っていた本を落とし、こまさんの口はアングリとしている。
「・・・今日は、そういう事で引き下がるよ。時間も無いから、又連絡する。亮聖、行こうか」
「はい・・・」
お兄さんの笑顔・・・心から笑っているようには見えない・・・