true or false~銀縁眼鏡を外した敏腕弁護士は、清純秘書に惑溺する
静まりかえる事務室・・・とても嫌な予感が、空気感で伝わる。
「心海さん、少しいいですか?」
「えっとー、私、急ぎの仕事がありますので」
「私が把握している限り、十分、時間は足りますよね?」
「そう・・・ですね」
「随分と親密な仲だったようですが・・・」
「兄が私の面倒を見てくれてたので・・・一緒にいただけです」
「過去のことをとやかく言いません。ただ、私の気持ちが収まらないだけですよ」

眼鏡を片手で外し、デスクに置くと、ここが仕事場だと忘れるくらいに、激しく唇を奪われる。
唇が重なり合う時に、私を欲する優聖さんから、時々漏れる甘い声が体の芯に響き、家とは違う色気に酔いしれた。

ようやく唇が離れると、
「嫉妬は収まったけど、ダメだね・・・」
話し方は戻ったのに・・・眼鏡をかけない。

手を繋ぎ、仮眠スペースに行くと、ソファベッドに寝かされた。
「家まで待てそうにない」
余裕無くネクタイを外す優聖さんに見つめられると、拒むことが出来ない・・・

ここは所長室・・・
抑制された感情が、更にお互いの気持ちを高める。
「心海・・・いつもと違うね・・・もっと乱れてみようか」
所長室には、私達の愛しあう声が響き渡っていた。
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