ライバル店の敏腕パティシエはスイーツ大好きな彼女を離さない〜甘い時間は秘密のレシピ〜
ガイドが終わり、ひととおり自由に会場を見て回った私は、建物の外でひと息ついていた。
歴史ある建築と現代のデザインが融合した空間は見応えがあったけれど、想像以上に人が多くて少し疲れた。
そんなとき、聞き覚えのある声が背後から聞こえた。
「天音!」
振り向くと、そこには創ちゃんが笑顔で立っていた。
「どうだった? 楽しめた?」
「うん、すごく素敵だったよ。リノベーションって、ただ綺麗にするだけじゃなくて、建物の個性を活かしているんだね。創ちゃんのガイドも分かりやすかったし」
そう伝えると、創ちゃんは嬉しそうに頭をかきながら「そう言ってもらえると頑張った甲斐があるよ」と笑った。
「それで、今日は来てくれたお礼に、ご馳走しようと思ってさ。どう?」
「ええ、いいよそんな〜」
と私は慌てて手を振る。
これ以上気を遣わせるのは申し訳ないし、何より突然すぎる。
けれど、創ちゃんは意地悪そうな顔で言った。
「そっかー。近くに美味しいケーキの店があるのになー」
「えっ、美味しいケーキ?」
思わず反応してしまった。
どうしようかと悩んでいると、遠くから聞き慣れた声がした。
「遅れてごめん、天音さん!」
「えっ? 愁さん!?」
歴史ある建築と現代のデザインが融合した空間は見応えがあったけれど、想像以上に人が多くて少し疲れた。
そんなとき、聞き覚えのある声が背後から聞こえた。
「天音!」
振り向くと、そこには創ちゃんが笑顔で立っていた。
「どうだった? 楽しめた?」
「うん、すごく素敵だったよ。リノベーションって、ただ綺麗にするだけじゃなくて、建物の個性を活かしているんだね。創ちゃんのガイドも分かりやすかったし」
そう伝えると、創ちゃんは嬉しそうに頭をかきながら「そう言ってもらえると頑張った甲斐があるよ」と笑った。
「それで、今日は来てくれたお礼に、ご馳走しようと思ってさ。どう?」
「ええ、いいよそんな〜」
と私は慌てて手を振る。
これ以上気を遣わせるのは申し訳ないし、何より突然すぎる。
けれど、創ちゃんは意地悪そうな顔で言った。
「そっかー。近くに美味しいケーキの店があるのになー」
「えっ、美味しいケーキ?」
思わず反応してしまった。
どうしようかと悩んでいると、遠くから聞き慣れた声がした。
「遅れてごめん、天音さん!」
「えっ? 愁さん!?」