あのコワモテ先輩が距離感バグな件について
「ふぅ、これで届い……んとと……わ、わ?!」

 目的の本に辿り着いた事に嬉しがっていたのも束の間、鈍臭い優月はバランスを崩してしまい脚立から落ちてしまう。

(っ!!)

 目を固く瞑る。落下によって身体に来るであろう強い衝撃に備えた。

(……?)

 けれど全然痛くない事に気がついて恐る恐る目を開ける。
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