甘い微熱ーセフレから始まる恋ー
「ん、これも好き」

「こっちも飲む?」


躊躇いもなく、向井くんの口を付けたグラスがスッと私の元へ差し出された。

こんなこと日常茶飯事であろう彼に、いちいちドキッとする必要なんてない。


「…飲む」


返事をするまでに若干間があった私に気付いたのか、向井くんがフッと笑みを溢したのが癪に触る。


「こっちもどうぞ」


平然とグラスを交換するように差し出せば、私より先に向井くんが私のグラスに口を付けた。
< 50 / 62 >

この作品をシェア

pagetop