人間が苦手なクールな獣医師が恋をして一途に迫ってきます
『こんなにひどいことを掲載するなんて動物に関わる仕事をしている人として失格だと思いますよ』
 自分の心臓がグサグサと引き裂かれるように痛い。怖くなってテレビを消した。
 一人で震えながら自分の体を抱きしめる。
 もう私は小池動物病院で働き続けることは無理かもしれない。
 どんなに自分が正しくても悪者にされてしまう。
 我が家にいるというのに気持ちが落ち着かない。
 カーテンをシャッと閉めた。
 もしかするとマスコミの人が家までわかって押しかけてくるかもしれない。不安で仕方がない時、家のチャイムが鳴った。
 体がピクッとなる。今はドアを開けてはいけないと思った。知らない人が入ってきたら私は毛がおかしくなってしまうかもしれない。
 続いてスマホに着信が入った。
 震える手でスマホを持って確認すると広大さんからだった。
「もしもし……」
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