人間が苦手なクールな獣医師が恋をして一途に迫ってきます
 ありがたいなと思いつつも、いつまでもここで働いているわけにはいかないと考え始めるようになっている。
 先日は専門学校の資料も取り寄せた。
 今までコツコツ貯金してきたものを使えば生活しながらなんとか資格を取るまでこぎつけることができるかもしれない。
 でもせっかくここの職場に慣れてきて、いろんなことを学べた。
 もし許されるなら、もう少しここで頑張りたいという気持ちもある。どの道に進むべきか、決めるのはなかなか難しい。
 ふと時計を見るともうすぐ仕事が終わろうとしている時間だ。
 今日やるべきことは終えているので、明日のために準備をしていた。
 パソコンに向かっていると足音が聞こえた。振り返るとまりえさんが立っている。
「山井さん、これも、これもお願いしていいかしら」
 デスクにバサッと大量の資料が置かれた。
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