人間が苦手なクールな獣医師が恋をして一途に迫ってきます
 恋人としていつまで共に過ごしていけるかはわからないが、私も私らしく輝いていかなければ広大さんの隣にいる資格はないと感じたのだ。
「もちろん今すぐにとは言わない」
 広大さんが本当の気持ちを話してくれたので、今心の中にある思いを伝えるべきだ。
「仕事を任せてもらえてありがたいという気持ちが強くて、もう少し頑張りたいなと思っていたのですが……。でも前に話していたトリマーになりたいという気持ちが日に日に強くなっていって、その夢を一日も早く叶えたいって……。今、広大さんの話を聞いて思いました」
「そうか」
「今入学したいなと思っている学校は二年生の学校で、そこで学んで資格を取っていきたいなと思っています」
「いいんじゃないか? お互いに頑張ろう」
「はい!」
 私たちは固い握手を交わした。
 お互いに叶えたい夢があるので、実現するためにはデートの機会も減ってしまうかもしれない。
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