人間が苦手なクールな獣医師が恋をして一途に迫ってきます
 プロポーズが成功したと理解したスタッフたちが拍手をし始めた。
 たくさんの人に見守られていたのだと思うと羞恥心が湧いてきたが、それよりも喜びのほうが大きい。
「おめでとうございます」
「ありがとうございます」
 最後に貸切の遊園地で観覧車に乗せてもらうことになった。
 狭い空間に二人で並んで座る。
 広大さんは私の手を大切そうにぎゅっと握っていた。
 ゆっくりと上がっていくと遊園地を見下ろすことができる。
 いたるところがキラキラと輝いていて、現実ではないような気がした。
「プロポーズするために計画を練っていてくれたんですね」
「あぁ、嬉しいか?」
「とっても」
 動物病院を開業するために時間もお金もかかっているのに、そんな大事な時期に私にプロポーズするため動いていてくれたなんてありがたい。
 観覧車がちょうどてっぺんに来た時、広大さんは顔を近づけてキスをした。
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