人間が苦手なクールな獣医師が恋をして一途に迫ってきます
「頂上できそうすると永遠に幸せになれるって聞いたことがあって……」
 ロマンチックな彼のおもてなしに今日は私も照れずに、一緒に楽しもうと思った。

 素敵なプロポーズを受けて、そのまま彼の家に泊まることになった。
 ソファーに並んで腰をかけて、ワインを嗜みながらチーズをつまむ。
「入籍する時期は病院が少し落ち着いてからにしようと思うがいいか?」
「はい」
 まだ夢は見ているような感じだったけど、具体的な話をされると現実味が帯びてくる。
「婚約しているということは伝えたいから、近々両親に会わせたい」
 挨拶という難関が待っていたのだった。
 一気に血の気が引いていく。
「広大さんのご家族に会うなんて緊張してしまいますね……。平凡すぎる私がお相手で大丈夫なんでしょうか?」
「大丈夫。由香らしくそのままでいてくれたら両親は絶対に賛成してくれる」
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