無口な彼の内情を知ったら、溺愛されるようになりました……!?
「あ、あの……!」
「どうした?」
今日は、緑谷くんから誘ってくれた。
それなら、次は私ーー私が、勇気を出す番。
「来週、応援に行ってもーー良いかな?」
「いや、来るな」
ーーえ?
今日、緑谷くんとすごく距離が縮まった気がしていた。だから、応援に行くと言ったらーー来て欲しいとか、そういう肯定的なことを言ってもらえると思っていた。
それなのにーー。
「あ、え、えと」
突き放されたような気がして、言葉が出ずたどたどしくなっていると、家に着いてしまった。
「村崎。今日は本当にありがとう」
「う、うん……!」
さっきまでの話がなかったもののように、緑谷くんは普通にしていた。
車から降り、運転手さんに頭を下げてお礼を伝えると車はどんどん遠くへ行った。
心の声が聞こえなかったということはーー言ってることと、思ってることが同じ。本音。緑谷くん、本当に私に来てほしくないんだ……。
今日のデート、楽しかったのは私だけでーー緑谷くんは楽しくなかった……?
不安で、辛い気持ちでいっぱいになり、楽しかった今日の最悪な幕閉じとなってしまった。