眠り王子と夢中の恋。
『──』

海沿いの道で、横にいる彼女に俺が何か言っている。
あ、これ、夢界でもよく流れてきた記憶だ。

今までは顔がよく見えなかったけれど、不思議なくらい鮮明だ。

彼女は俺の言葉を聞くと、フワリと笑った。

そうだったんだ、彼女が──。

その時、彼女の背後に黒い物体が迫り。

『──!』

思わず彼女を突き飛ばした所で、意識が途切れた。



一生かけて守り抜きたい。

ずっと側にいたい。

この言葉は、彼女に対してずっと思っていたんだ。

俺は、こんなにも深く彼女を愛していたんだ──。
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