逆プロポーズではじまる交際0日婚! 〜狙うのは脚本家としての成功とXXX
 驚いて顔を上げると、蓮さんの視線が真っすぐに私を捉えた。

 彼の瞳は、挑戦を楽しんでいるかのように輝き、口元には控えめながらも自信に満ちた笑みが浮かんでいる。こんなに好戦的な表情の彼を見るのは、これが初めてだ。

「あなたが『田舎の生活』を書いていようがいまいが、どちらでも構いません。重要なのはこの後です。あなたがメインライターを引き受けるなら、この案件は引き続き、御社にお任せします。ただし、時間の猶予はもうありませんが」

 部屋の空気が凍りついたように静まり返った。先生と部長は、固唾をのんで私の返事を待っている。自分の鼓動がやけに大きく響き、緊張で息が詰まりそうだった。

 そんな私を見て、蓮さんは続けた。

「我々は、この案件に大きな期待を寄せています。──椿井さん、あなたが今ここで決めてください。お引き受けいただけますか?」
< 207 / 590 >

この作品をシェア

pagetop