逆プロポーズではじまる交際0日婚! 〜狙うのは脚本家としての成功とXXX
私は「これは理央さんのための契約結婚なんだ」と自分に言い聞かせた。それでも、心の奥底から小さな希望が湧き上がり、冷静でいようとする私自身の邪魔をする。そのことが悔しくて、私は思わず唇を噛んだ。
ああ、まだまだ全然修行が足りない。
「12月3日に、これに記入して持ってきてくれないか。君の誕生日だから、いつもよりフォーマルなレストランで食事をして、それから……一緒に提出しに行こう」
その提案が辛すぎて、私は逆に短く笑ってしまった。これは……優しさからの言葉なの? 自分がどれほど残酷なことを言っているのか、彼は、まるで分かっていないのだろうか。
視界が涙でぼやけそうになる。でも、今だけは泣きたくない。
「いえ、今、ちゃちゃっと書いちゃいます」
私はバッグからペンを取り出し、婚姻届に記入を始めた。
「蓮さん、わかってないなあ。誕生日が結婚記念日っていうのはロマンチックだけど、恋愛結婚だからこそ意味があるんだよ」
いつもより強い筆圧で、私は項目を埋めていく。