逆プロポーズではじまる交際0日婚! 〜狙うのは脚本家としての成功とXXX
「姉ちゃんて、料理をアレンジするとき、ちょっとやりすぎるんだよね。特にスパイス系は危険。姉ちゃんに持たせちゃダメだ。ほら、俺がカレー嫌いになったのだってさ……」

「はいはい、その話はしなくていいから」

 私は慌てて彼の言葉を遮る。祐介はニヤリと笑いながら、それでも箸を動かし続け、気づけば皿の上にはもう何も残っていなかった。

 朝食を終え、祐介が二杯目の緑茶を飲みながら口を開く。

「姉ちゃん、今日は会社?」

「うん、今日が最終日。午後から挨拶に行くだけだから、すぐ終わると思う」

 湯呑みの縁を指でなぞりながら、祐介は少し考えるような仕草を見せた。

「俺さ、これから伊吹の会社に行ってこようと思う。夕方、どこかで会わない?」

 私は「そうしよう」と頷いた。そして、昨日からずっと伝えたかったことを口にする。

「祐介……蓮さんから伝言です。『祐介のことは疑っていないから、困ったことがあったら相談してほしい』って」

 祐介は静かにお茶を飲み干した。空になった湯呑みを手の中で転がしながら、しばらく沈黙が続く。

 やがて彼は、何かを決意したように、小さく首を振った。

「姉ちゃん。すごくありがたいけど、これは……俺の問題だから」
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