守ってやるよ
そう、観里の一周忌のとき。



芽衣がはじめて観里の法事にやってきた。



初めて墓参りもして。



それは芽衣の大きな一歩でもあったと思う。



俺はそれが嬉しかった半面、ここに来るまでに一年もかかったことがまた罪の意識を高めた。



観里の墓の前で芽衣と並んだとき、芽衣が涙をこらえて俺の裾を掴んだのも。



こらえきれず墓の前で泣き崩れたのも。



俺には全部罪の意識を高めることで。



たまらなくなって家に帰って観里の部屋で一人で俺は泣いた。



そこに芽衣がやってきて、俺のことを抱きしめたとき…。



俺の心はやわらいだ。



そのやわらぎが、やっぱり俺には許せなかった。



俺は…どうしたいんだろう。



芽衣のことを守りたい。



それは間違いない事実で、そして俺がすべきことだと思ってる。



それ以上芽衣とどうかなんて思ってない。



思っていないはずなのに、心は芽衣のことを求めている…。



こんなに苦しい思いは俺には当然の罰だ。



でもそれを芽衣には知られたくなくて、ずっと普通のふりしてる。



芽衣のぎこちなさにも出来るだけ気づかないふりをして。
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