復讐殺人日記
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瑞穂の死は衝撃的なニュースとして学校内で話題になった。

骨折した手足を無理やり動かして走る様子は、想像するだけで恐ろしく、都市伝説のように語り継がれることになるかもしれない。

だけどそれに関して火消しする元気はもう私には残っていなかった。
日奈子に続いて瑞穂まで。

残るは私と貴斗しかいない。
次はどっちの番になるのか。
互いに口には出さないけれど、考えていることは同じみたいだ。

「日記の更新はあったか?」
6月10日。

瑞穂の葬儀後、貴斗がそう声をかけてきた。
今日は学校に戻らずそのまま帰宅するつもりだった私は力なく左右に首をふる。

「ううん。特になにも」
「でも今日が瑞穂の葬儀だった。次の犠牲者が書かれてるかもしれねぇ」

「そうだね。日記は家に置いてきたから、来る?」

日記は常に持ち歩いていてもよかったのだけれど、瑞穂が死んでからなんだかそんな気にはなれなかった。

日記を見ても見なくても私たちは悲惨な死を遂げる。
そんな思いをずっと感じていたからだ。

「もちろん、行く」
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