復讐殺人日記
野良猫だろうけれど汚れていないのは近所の人たちが世話をしているからだろうか。

白猫は青い目でジッと私を見つめている。
なにかいいたいことでもあるんだろうか?
「どうしたの? なにか用事?」

どうせ登校するには早すぎる時間だ。
少し時間をつぶすために私は猫の前にしゃがみこんだ。

猫はまたニャアと声を上げる。
「もしかしてお腹減ってる? ごめんね、私も今朝はなにも食べてないんだよね」

そう言って猫の頭を撫でようとしたときだった。
今までおとなしかった猫が急に手を上げてひっかいてきたのだ。

「痛っ!」
すぐに手を引っ込めてにらみつける。
猫は私に背中を向けて走り去って行ったのだった。
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