復讐殺人日記
☆☆☆
学校で使う道具を持ってきていなかったけれど、幸い同じクラスで休みの生徒が教科書を学校に置いたままだったので困ることはなかった。
ノートやペンについては瑞穂と日奈子から借りてしのいでいた。
昼休憩のときにはすっかり食欲も戻って出された給食も残すことなく全部平らげた。
ショッキングなことが立て続けに起きているけれど、こんなにもすんなり日常は戻ってくるものなんだ。
そう思っていた、5時間目の授業中。
給食後のゆったりとした雰囲気の中数学教師の声が右から左へと流れていく。
眠たい時間にどれだけ数式を教えられたって、覚えられるはずもない。
大きなあくびを噛み殺したそのときだった。
ぼんやりと黒板を見つめていた視界の端になにかが見えた気がした。
それは黒板の横に立って、ジッとこちらを見つめている。
真っ黒な影のようにも見えるけれど保人に似ているような……。
そこまで考えた瞬間背筋がゾクッと寒くなった。
反射的にその影へと視線を移す。
しかし、そこには誰も立っていなかったのだった。
学校で使う道具を持ってきていなかったけれど、幸い同じクラスで休みの生徒が教科書を学校に置いたままだったので困ることはなかった。
ノートやペンについては瑞穂と日奈子から借りてしのいでいた。
昼休憩のときにはすっかり食欲も戻って出された給食も残すことなく全部平らげた。
ショッキングなことが立て続けに起きているけれど、こんなにもすんなり日常は戻ってくるものなんだ。
そう思っていた、5時間目の授業中。
給食後のゆったりとした雰囲気の中数学教師の声が右から左へと流れていく。
眠たい時間にどれだけ数式を教えられたって、覚えられるはずもない。
大きなあくびを噛み殺したそのときだった。
ぼんやりと黒板を見つめていた視界の端になにかが見えた気がした。
それは黒板の横に立って、ジッとこちらを見つめている。
真っ黒な影のようにも見えるけれど保人に似ているような……。
そこまで考えた瞬間背筋がゾクッと寒くなった。
反射的にその影へと視線を移す。
しかし、そこには誰も立っていなかったのだった。