この小説の続きを探しています。
☆☆☆

祠の場所はもう頭に入っていた。
そう遠くないし、一本道だったから迷うこともない。

大通りから離れた細い道を香は白い息を吐き出しながら歩く。

「ここは西羽咲先生の地元、津山市です。ここにはマアク様という神様が祀られている祠があるらしくて、西羽咲先生はその神様を信じ切っていたみたいです」

歩きながら動画を撮影し、説明を入れる。
そしていないと気持ちが落ち着かなかった。

時折北から吹き付けてくる冷たい風に何度となく足が止まる。
まだあの強風がふいて自分の物語が綴られていくのではないかという恐怖心が体の芯を支配していた。

それでもまた歩き出して祠を目指した。
「地図ではこの辺だったんだけど……」
香は立ち止まって周辺の様子を動画に収め始めた。
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