この小説の続きを探しています。
☆☆☆

新幹線の中で調べた情報によると、岡山県津山市へ向かうためには新幹線を下りて津山線に乗り換え、1時間30分ほど汽車に揺られる必要があるらしい。

思っていた以上の長旅になりそうだ。
香は座席のリクライニングを少しだけ倒して目を閉じた。

肩を揺さぶられて目を覚ましたとき、新幹線は大阪を通り過ぎたところだった。

「慶太、寝てないの?」
「とても寝る気にはなれないんだよ」

隣の慶太はいつの間にか車内販売でオレンジジュースを2本購入していて、1本を香に差し出してきた。

素直に受けとってひとくち飲むと乾いた喉が潤っていく。
少し口を開けて寝ていたのかもしれない、喉の奥のガサつきがとれてスッキリした。

「スマホを充電しておけよ」

「そうだね。作者がいる土地にいくなんて、一番見どころがあるシーンだから撮影しなきゃいけないもんね」
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