すべてはあの花のために②

 屋敷の中へ入っていく葵たち。


「何言ってんの、葵」

「シントがそこまで言ってしまったんだから、何も言わないのは逆に気になるでしょう?」

「だからって、あんなこと言ったらみんな【道明寺】を調べるよ」

「調べたってわかんないさ。そうでしょう?」

「そうかもしれないけど、彼らがつらくなるじゃん」

「……そう、だね。一体どうしたんだろう」

「俺は、葵がそうなってくれて嬉しいけど」

「わたしも嬉しいよ?」

「そうじゃないでしょ」

「うん。わかってたつもりだけど……これは、本当に苦しいね」

「俺はそうならないようにするつもりだけど」

「わたしは変わらない」

「変えてみせるよ。なんとしても」

「解雇する」

「だからさ、その下りやめない? ほんとに」

「じゃあサブキャラに逆戻りだ」

「ここまで隠しキャラ感出しといて、そんなこと言う?」

「あ。そういえば、アキラくんがシントとの再会話したって」

「何勝手に喋ってるの!?」

「わたしに言われても……」

「嗚呼……俺の貴重感がどんどんなくなっていく……」

「もう隠れてないから。どーんと表に出てきなさい」

「それじゃあ攻め攻めでいかせてもらおう」

「立ち直り早っ」

「それはそうと、本当にどうすんの。葵はもう……」

「そうだけど、言っちゃったものはしょうがない。逆に調べられたら褒めてあげて?」

「主旨変わってるし」

「いいのいいの。……どうせ無理なんだから」

「葵が変わろうとしない限りはね」

「それはもう一生ないからね。遅かれ早かれ……だよ」

「じゃあ今日はベッドで待ってる」

「意味がわからん」

「俺が変えてあげるよ。ベッドの中で」

「じゃあ君の人生を変えてあげよう。書類の上で」

「だから! 解雇に持って行こうとしないでよ!」

「諦めなさい」

「俺、まだ出てたいんだけど」

「日頃の行いに気をつけましょう」

「わかった。今日は怪我の治療だけね」

「いつもそれだけでいいよ」


 そんなコントがまた繰り広げられていました。


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