若頭は拾い猫を甘やかしたい。
わ、びっくりした。

急に大きな声で叫ばないでよ…。


「お前、それ本気で言ってんの!?」


「…うん。さっき自分でヤクザって言ってたから、成宮組の。」



あ、でも情報隠してるん…だよね。まぁいっか。言ったことはもう仕方がない。


「し、しかも話したのかよ!?そいつと!」


「話した、私の事弥生くんの組のスパイだって勘違いしてた。」


「お前、よく生きて帰ってこれたな。何もされなかったのか?」


「うん、別に。」



あまりにも呆然としている様子の柳城さん。



「柳城さん、信号青。」


信号が青だということにすら気づいていないみたい。


「嘘だろ、まさかお前と同じ高校だったなんてな。」



そんなに驚くことなのだろうか。

でも少し取り乱している柳城さんを見るのは面白いかも…。



「……ごほん。まぁとにかく、ソイツには気をつけろよ。お前に何するか分かんねーから。」


「…?うん。」



鋭い目つきでそんなことを言ってくる柳城さんは大げさに感じたけど、

確かにあの王子は何するか分からない。


…ちゃんと、気をつけなきゃ。



「この事は、俺から若に伝えておくから。」



やっぱりこういう話も伝えるんだ。

弥生くんに王子の話したら怒っちゃうから柳城さんから伝えてくれる方が良いかも…。



「お願いします。」




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