ことりは優しく癒される

「でも結城の気持ちはありがたくいただいておくよ。じゃあ同期会連絡待ってるな」


 そう言い残して、安達は爽やかに来た道と反対側の廊下を歩いて行った。


 羽村が私を友達と思ってないって、どういうこと?
 私たちはただの同期で、冗談や愚痴を言い合える気心知れた飲み友達で……それ以外なにもないのに。


 ぼーっと廊下に突っ立っていたが、ハッと我に返りポケットに入れていたスマホを取り出してタップした。


『今日の午後六時半。いつもの居酒屋で』


 送信してからは返信を見ずに、またポケットにしまい急いで廊下を歩いた。



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