うしろの正面だーあれ
早織の豹変ぶりに、明らかに動揺を隠せない杏奈。
『はっ…離せよっ…』
『離さねぇよ。』
『っ……………』
『ひとりじゃ何も出来ねぇくせに調子乗ってんじゃねぇよ、卑怯者。』
『………………くせに。』
『ぁあ!?』
『お前だって ひとりじゃ何も出来ねぇだろ!だからコソコソあたしを除け者にしようとしてたんだろ!?卑怯者はテメェじゃねぇか!』
杏奈も負けじと言い返す。
『うざいんだよテメェは!
自己中、ワガママ、自分勝手…飽々してんだよ!!』
早織もくいさがろうとはしない。
『それならそうと直接言えよ!』
『言っても耳 貸さねぇだろ!』
『分かんねぇじゃねぇか!』
『分かりきってるっつーんだよ!』
『あたしはっ…あんたと友達だと思ってたのに…』
不意に杏奈が呟くように言った。
『こっちは テメェのことなんか、一度も友達なんて思ったことねぇよ!』
それだけ吐き捨てると、早織は教室を出ていった。
呆然と床に座る杏奈をひとり残して――…