うしろの正面だーあれ



最後に、佐和が花を添える。



佐和が持っていたのはユリの花。



母に、特別 似合う花なのだ。



そして、母の大好きな花であった。



お父さんに初めて貰った花がユリだったのだと、佐和は何度も聞かされた。



その度に、佐和は うっとりしながら母の話を聞いた。



その白いユリを、佐和は 母の顔の横に置いた。



母の顔をじっと見ていると、ゆっくり棺の蓋が被せられた。



大好きな人との、二度目の別れ――…



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