うしろの正面だーあれ



火葬場へと向かう。



ここで行われる、最後の別れ。



佐和は、母の顔を 目に焼き付ける。



決して忘れないように…。






すすり泣く音も



涙目も



なんだか嘘っぽい。



心の底から悲しんでいる人は、一体どれくらい居るのだろう。



この中に、本当に居るのだろうか。






お父さんと私以外、居ないんじゃないの?






そうこうしているうちに、母の棺が吸い込まれてゆく。



暗い 暗い 闇の中に――…



< 235 / 675 >

この作品をシェア

pagetop