うしろの正面だーあれ
しかし佐和の目は義孝を追う。
見ちゃダメ…
見てたらバレちゃう…。
頭では分かっているのに 目が耳が、彼を捕えて離さない。
『…わ』
『佐和!』
大きな声で、佐和は我に返った。
佐和の斜め後ろの席に座るサカエが怒鳴り声の主のようだ。
『あ…ごめん、何?』
『佐和ってさぁ〜、いっつも亀井のこと見てない?』
『えっ…
そんなことないよっ!』
『怪しい〜。好きなんでしょ?』
『ちが…』
『みんな〜聞いて〜!
佐和が亀井のこと好きなんだって〜!』
『ちょっ…!!』
サカエの言葉に、教室中がざわめき始めた。