うしろの正面だーあれ



タケルの家の前



楓は不審者の如く佇んでいる。



その瞳には もう迷いはなく、あとは震える指を落ち着かせるだけだ。



何度も深呼吸をし、いざインターホンを鳴らす。



ピンポーン・・






いつもなら、すぐにタケルの母が出てくるのだが、今日に限って出て来ない。



留守なのだろうか。



楓は もう一度インターホンを鳴らす。



ピンポーン・・






…やはり出ない。



楓は肩を落とした。



しかし、緊張から解き放たれた解放感と安堵感を全身で感じながら、楓は帰ろうとした。



そのとき



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