うしろの正面だーあれ
『アメ、やる。』
そう言って、憂は棒つきキャンディーを差し出した。
それを『ありがと。』と言って受け取った。
皮を剥いて口に入れると、いつもの憂の匂いが広がった。
『ねぇ、さっきのアメは?』
『没収された。』
『実は先生が こっそり舐めてるかもよ?』
『闇ルートで値がついてるかもな。イケメンだし、俺。』
『自分で言うなって。』
そんな たわいもない話をして、帰り道を歩いた。
お互い謝り合ったりせずに いつの間にか仲直りしている関係が、あたしにとってはすごく心地よくて。
言いふらす気はなかったけど、親友である憂には、やっぱり一喜くんとのことを話そうと思った。