うしろの正面だーあれ



俺は、家の前から なかなか踏み出せなかった。



ばつが悪くて入れない。



兄貴にも、あんなにひどいことを言っておいて、結局 人に頼らなければ生きていけないのかと思われるのが嫌だった。



怖かった。



もうお前なんか要らない、必要ないって言われるのが、この上なく怖かった。



帰る場所が無くなるのが、物凄く怖かった。



例え此処は自分の居場所じゃないと感じても、誰かが此処はお前の場所だと言ってくれる、それがどんなに心 救われるか。



俺は、今になって分かった。



要らないと言うのは、自分を必要としてくれないから。



必要としてほしかったんだ――…



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