うしろの正面だーあれ



「ねぇ、隆史!担任が呼んでたよ〜。何かしたのぉ?」



クスクスと、楽しそうな声が耳に入る。



“隆史”






そろりと顔を上げる。



愛しい彼の肩に、馴れ馴れしく手を置く1人の女子生徒…。



それは、自分のせいで隆史に怪我を負わせた際、保健室へ連れていった彼女だった。






「げっ…マジ?サンキュ。」



嫌がる素振りも見せず、隆史は礼を言い、教室を出ていった。



咲子の視線に気付いたのか、彼女は顔だけを咲子に向け、ニッコリと微笑んだ。



咲子はすぐに目をそらしたのだが、彼女はこちらに向かってきた。



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