すべてはあの花のために⑥
お願いっ! 答えてよっ……!
キ――――ン。
「っ、うぁ……っ」
突如、葵の頭に耳鳴りのようなものが響く。
「え。……ちょ、どうしたの」
キ――――ン。

「……。やめてっ……」
葵は頭を抱え、その場に蹲る。
今度は、じりじり……と焼けるように頭が痛んだ。
『……え。な、んで……』
「……な。に。これ……」
「ちょ、……ほんとに大丈夫? 体調悪いなら保健室に……」
『何でヒナタくんがこんなところにいるのっ……!?』
「……しら。ない。わたし。は……」
「……っ、くそ。わかる? ねえ! 返事して!」
『お願いっ! 答えてよっ……!』
「……な。んで。あそこに。いたの……」
「ダメだ! こっち見て! ――あおいッ!!」
「――!!」