ワケアリ無気力くんが甘いです
▶素顔の謎
秘密
▶▶
口をおさえ、つい上から下へ凝視する私から、先崎くんは唸りながら分かりやすく目をそらす。
ハーフアップに、ごついピアスへと目がいく。
い、いつもと――ぜ、全然違くない!?むしろ真逆……。
「……っ」
私からじっと見られ、しびれを切らたのか首に手を当てながら先崎くんは顔を上げると目があってしまい、咄嗟に夜子の背筋が伸びる。
「あー……その──」
「だ、大丈夫!カッコいいよ!」
汗まじりにグッと親指をたてた。
「え?」
呆気にとられる先崎くんに、私は小さく手を振り早口で別れを告げる。
「うん、カッコイイ!ではまた明日ねっ。じゃあお先に!」
どう、何を話せばいいか分からず半ば逃げるようにその場から帰ってしまった。