ワケアリ無気力くんが甘いです
藤田くんは顎に手を当てニマニマとしている。
その姿を軽くにらみながら先崎くんは私の背中で顔を隠した。
「……黒羽さんはいいの」
「あらっ!あらまぁー先ちゃん」
「うるさい」
「あ!もしや僕がいなくて寂しかった反動で!?」
そうなの!?そうなの!?と、ずいっと近付いてくる藤田くん。
先崎くんは私の肩を掴みガードがわりに使い……板挟み状態になってしまった。
「全然寂しくない」
「またまたぁ」
「違うって」
「な、仲良いんだね?」
どんどん近付いてきた藤田くんの顔がどアップになりそうな距離にようやく私が口を開くと、藤田くんはまたににこにこし、先崎くんを強引に引っ張った。
嫌そうな先崎くんと肩を組み藤田くんはご満悦。
「僕らとっても仲良し」
「普通」
「親友!」
「違う」
なんでぇ、と先崎くんにしがみつく藤田くん。
仲良しって言われて首を振るところも、親友も拒否するのもおかしくて、少し笑ってしまう。
でも、ある意味面白いコンビかも──