リアル人狼ゲーム
ゲーム終了【忘れない】
(秀美said、ゲームが終了した時まで時間をさかのぼって)
小部屋が開く。
ああ、終わりだ。
人狼チーム:人間チームが1:1になった。
だから、私たちは殺される。
…怖い。
さようなら…お母さん、お父さん、先生、みんな…
『人間チームを殺します』
ガタン。
床が開く。
さようならーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ボフッ。
…あれ?
音が聞こえる。
おまけに真っ暗だけど目も見える。
どういうこと?
ガタンと音を立てて地面が動く。
横向き版エレベーターみたいなのの中に私はいる。
ほっぺをつねってみた。
「…いたっ!!!」
私…生きてる。
なんで?
もしかしたら、行き着く先で殺されるのかな…
ガチャ。
…止まった。
さて、殺されるか…生きられるか…
パカっと床が開き私は落ちていく。
「いたっ!!」
そんなに深くない。
ここ…学校の食堂だ。
「よかった!」
急に聞き覚えのある声が聞こえてくる。
いつも私のこと気にかけてくれた子の声。
いつも玲奈ちゃんと一緒にいた子の声。
プールで自殺して死んだはずの子の声。
「えええ!あ、明日香…ちゃん!?」
もしかして私死んだ!?
またほっぺたをつねる。
「いった!」
生きてる…
「よかった!!!私ずっと秀美ちゃんと玲奈ちゃんが生き残ってくれることを願ってた!」
それだけじゃない。
つかさちゃん、葵ちゃん、そしてさやかちゃん…
死んだはずの子がみんな生きてる。
でもクラスメイト全員ってわけではない。
ここにいない子もいる。
「どうしてみんながここに!?」
「さあね。私もよくわからないわ。でも…」
「うわっ!」
「玲奈ちゃん!」
「その声…明日香!?」
「玲奈!生きててよかった!」
「明日香ああああ」
泣きじゃくって再会を喜ぶ二人。
「私初めて生きててよかったって思ったかも…」
「大げさだなあ。うふふっ」
「そうそう!さっきの話よ!」
つかさちゃんが説明しようとする。
「正直言ってよくわからないんだけど、私たちは生き残りだって」
生き残り?
するとあやめの人が食堂に入ってきた。
もしやこれから殺される…?
でもつかさちゃんは生き残りって…
「おめでとう。お前たちは生き残った」
「え?」
秀美ちゃんと玲奈ちゃんは首を傾げる。
「どういうこと?」
「このゲームには裏ルールがある。それは、自分の役職を明かした者、生き残った人間チームのみ生き残りになる。ただし、情のある人間のみだ。役職を明かしても情を失っていた萩野杏奈、東条歩美などは含まれない。またゲームの参加を拒んだ畑咲や九条春香なども含まれない」
なるほど…
「もうすぐここには電流が流される。早く避難の準備を」
「電流!?」
「急いで」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ヘリで学校を脱出した私たちは、近くのあやめグループ直属の広場で解散ということになった。
解散と言われても実感が湧かない。
「ついた…」
「ゲームは終わった。解散してよし」
「…」
私は口を開いた。
「みんな、忘れないでおこう。このゲームのこと、学校のこと、…クラスメイト全員のこと」
私たちは忘れない。
裏切り、復讐と、望まれない形で亡くなったクラスメイト全員のこと、最後まで最低最悪だったこのゲームのことを、何があっても絶対に。
そして、私は与えられた役目ではなく、自分の良心に従った判断で生きていくこと。
「うん」
「もちろん」
「わすれるわけないわ」
「絶対に」
「わかった」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
解散した私たち。
そして、また、普段と変わらない時間がここに流れるーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「いや、やばかったすね」
「まさかこれほどの結果になるとは…」
「いや、まだこれは終わらない」
「え?」
「まさか」
「これは、ある計画の始まりなんだ」
-fin-
小部屋が開く。
ああ、終わりだ。
人狼チーム:人間チームが1:1になった。
だから、私たちは殺される。
…怖い。
さようなら…お母さん、お父さん、先生、みんな…
『人間チームを殺します』
ガタン。
床が開く。
さようならーーーーー
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ボフッ。
…あれ?
音が聞こえる。
おまけに真っ暗だけど目も見える。
どういうこと?
ガタンと音を立てて地面が動く。
横向き版エレベーターみたいなのの中に私はいる。
ほっぺをつねってみた。
「…いたっ!!!」
私…生きてる。
なんで?
もしかしたら、行き着く先で殺されるのかな…
ガチャ。
…止まった。
さて、殺されるか…生きられるか…
パカっと床が開き私は落ちていく。
「いたっ!!」
そんなに深くない。
ここ…学校の食堂だ。
「よかった!」
急に聞き覚えのある声が聞こえてくる。
いつも私のこと気にかけてくれた子の声。
いつも玲奈ちゃんと一緒にいた子の声。
プールで自殺して死んだはずの子の声。
「えええ!あ、明日香…ちゃん!?」
もしかして私死んだ!?
またほっぺたをつねる。
「いった!」
生きてる…
「よかった!!!私ずっと秀美ちゃんと玲奈ちゃんが生き残ってくれることを願ってた!」
それだけじゃない。
つかさちゃん、葵ちゃん、そしてさやかちゃん…
死んだはずの子がみんな生きてる。
でもクラスメイト全員ってわけではない。
ここにいない子もいる。
「どうしてみんながここに!?」
「さあね。私もよくわからないわ。でも…」
「うわっ!」
「玲奈ちゃん!」
「その声…明日香!?」
「玲奈!生きててよかった!」
「明日香ああああ」
泣きじゃくって再会を喜ぶ二人。
「私初めて生きててよかったって思ったかも…」
「大げさだなあ。うふふっ」
「そうそう!さっきの話よ!」
つかさちゃんが説明しようとする。
「正直言ってよくわからないんだけど、私たちは生き残りだって」
生き残り?
するとあやめの人が食堂に入ってきた。
もしやこれから殺される…?
でもつかさちゃんは生き残りって…
「おめでとう。お前たちは生き残った」
「え?」
秀美ちゃんと玲奈ちゃんは首を傾げる。
「どういうこと?」
「このゲームには裏ルールがある。それは、自分の役職を明かした者、生き残った人間チームのみ生き残りになる。ただし、情のある人間のみだ。役職を明かしても情を失っていた萩野杏奈、東条歩美などは含まれない。またゲームの参加を拒んだ畑咲や九条春香なども含まれない」
なるほど…
「もうすぐここには電流が流される。早く避難の準備を」
「電流!?」
「急いで」
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ヘリで学校を脱出した私たちは、近くのあやめグループ直属の広場で解散ということになった。
解散と言われても実感が湧かない。
「ついた…」
「ゲームは終わった。解散してよし」
「…」
私は口を開いた。
「みんな、忘れないでおこう。このゲームのこと、学校のこと、…クラスメイト全員のこと」
私たちは忘れない。
裏切り、復讐と、望まれない形で亡くなったクラスメイト全員のこと、最後まで最低最悪だったこのゲームのことを、何があっても絶対に。
そして、私は与えられた役目ではなく、自分の良心に従った判断で生きていくこと。
「うん」
「もちろん」
「わすれるわけないわ」
「絶対に」
「わかった」
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解散した私たち。
そして、また、普段と変わらない時間がここに流れるーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「いや、やばかったすね」
「まさかこれほどの結果になるとは…」
「いや、まだこれは終わらない」
「え?」
「まさか」
「これは、ある計画の始まりなんだ」
-fin-