本当の愛を知るまでは
とにかく一度自分のオフィスに帰らなければと、花純は39階に下りた。
「花純! どうだった?」
もう皆の知るところとなっていたようで、駆け寄って来た原の後ろで、他のメンバーも固唾を飲んでいるのが分かる。
「原くん、心配かけてごめんなさい。詳しくは話せないけど、週刊誌の記事はデタラメです。これからそれを証明していくことになると思う」
「そうか! もちろん上条社長の無実を信じてる。早くそれを証明出来るといいな」
「うん、ありがとう。それで原くん、恐縮なんだけど……」
そこまで言った時、部長が奥のデスクから声をかけてきた。
「森川さーん、そろそろ溜まってる有給休暇を使いなさいよ。ちゃんと部下に使わせるのが私の役目だからね」
「部長……」
すると他のメンバーも大きく頷く。
「こっちのことは心配しないで」
「花純には花純にしか出来ないことがあるでしょ?」
先輩たちの優しさに、花純は胸が詰まった。
「そうだぞ、花純。俺と千鶴でなんとかするから、花純もしっかり上条さんを支えてやれ。いいな?」
「うん。ありがとう、原くん。皆さんも、ありがとうございます」
「何かあったら相談に乗るから、いつでも顔出せ。がんばれよ、花純」
「はい、行ってきます」
花純は皆に勇気づけられ、カバンを手に再び52階へ上がった。
「花純! どうだった?」
もう皆の知るところとなっていたようで、駆け寄って来た原の後ろで、他のメンバーも固唾を飲んでいるのが分かる。
「原くん、心配かけてごめんなさい。詳しくは話せないけど、週刊誌の記事はデタラメです。これからそれを証明していくことになると思う」
「そうか! もちろん上条社長の無実を信じてる。早くそれを証明出来るといいな」
「うん、ありがとう。それで原くん、恐縮なんだけど……」
そこまで言った時、部長が奥のデスクから声をかけてきた。
「森川さーん、そろそろ溜まってる有給休暇を使いなさいよ。ちゃんと部下に使わせるのが私の役目だからね」
「部長……」
すると他のメンバーも大きく頷く。
「こっちのことは心配しないで」
「花純には花純にしか出来ないことがあるでしょ?」
先輩たちの優しさに、花純は胸が詰まった。
「そうだぞ、花純。俺と千鶴でなんとかするから、花純もしっかり上条さんを支えてやれ。いいな?」
「うん。ありがとう、原くん。皆さんも、ありがとうございます」
「何かあったら相談に乗るから、いつでも顔出せ。がんばれよ、花純」
「はい、行ってきます」
花純は皆に勇気づけられ、カバンを手に再び52階へ上がった。