残念姫、王子に溺愛される
緋月達と別れ、ゆっくり自宅マンションに帰っている歩稀と恋羽。

「歩稀さん」

「んー?」

「難しいね、恋とか結婚って…」
恋羽が歩稀を見上げ、ポツリと言った。

「うーん…そうかな?
結構、簡単だと思うよ?」

「え?」

「俺は恋羽を見かけたあの時から、恋羽が好き!
恋羽も、俺の過去を知っても好きでいてくれた!
だから俺達は、一緒にいる。
この気持ちさえ見失わなければ、幸せになれる!」

「歩稀さん…」

「緋月もマリホもそう。
例え、お互いに本命じゃなくても……
お互いに幸せになれるって気持ちがあって、それを見失わなければ幸せに過ごせると思う!」

「そうだね…!」

「みんな初心の気持ちを忘れるから、幸せも見失うんだと思う。
だからね、恋羽。
最初に言ったよね?
“信じてもらうために”全てを包み隠さず話した。
一度だけ、信じてほしいって!」

「うん」

「俺も、自分を信じて誠実に生きようと思った。
そうすれば、恋羽も信じてくれるじゃないかって!
あとは…そうだな……!
緋月にも“認めてもらえるように…ね!”」

「あ…うん!」

歩稀を見上げて微笑むと、顔を近づけてきた歩稀。
「え……歩稀さん、ここ…外…//////」

「大丈夫!
誰も見てない……」
そう言って、キスを交わす。

「……//////」
口唇を離すと、顔を真っ赤にして瞳を潤ませている恋羽。

その表情に、煽られる歩稀。
「……//////だから!その顔、ダメだって……!」

「え……?」

「ほんと、止まらなくなる……!!」
更に口唇を塞いで、貪った。

「んん…歩稀さ…//////も、もう…//////」
押し返され、歩稀はクスクスと笑った。

「ほんと、可愛いね!
…………好きだよ、恋羽…!」

「うん!//////
私も、歩稀さんが大好き!」

ふわりと微笑む恋羽が可愛くて、歩稀は耳に口を寄せ「帰ったら、抱かせてね!」と囁いた。

更に顔を赤くして、照れたように笑う恋羽。

歩稀には、そんな恋羽がキラキラ輝いて見えた。



やっぱり、俺にとって恋羽は“天使のようなお姫様”だよ……!

これからも、沢山甘やかさせてね……!











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