呪われた死神皇帝は、亡霊の愛し子に愛を囁けない
(そうすればきっと、オルジェント様だって。わたくしの方が妻に相応しいと、認めてくださるはずですもの……!)
瞳を爛々と輝かせて妄想の世界に耽る彼女は、ここに父親以外の存在がいることをすっかり忘れていた。
静かに静観していた来客は、親子喧嘩が終わったのを確認した直後。
椅子から立ち上がる。
「テランバ公爵。申し訳ないが、我が愚息との結婚の件は、なかったことにしてくれ」
「お、お待ちください! アント公爵に断わられてしまったら、アメリは誰へ嫁がせればいいのですか!」
「テランバ公爵令嬢の妄想癖は、目に余る。悪びれもなく夫となる予定の息子を批難する嫁から産まれた子を跡取りにするなど。私には考えられんのでな……」
アント公爵はテランバ公爵にそう言い残すと、アメリの横を通り過ぎ、客間をあとにした。
瞳を爛々と輝かせて妄想の世界に耽る彼女は、ここに父親以外の存在がいることをすっかり忘れていた。
静かに静観していた来客は、親子喧嘩が終わったのを確認した直後。
椅子から立ち上がる。
「テランバ公爵。申し訳ないが、我が愚息との結婚の件は、なかったことにしてくれ」
「お、お待ちください! アント公爵に断わられてしまったら、アメリは誰へ嫁がせればいいのですか!」
「テランバ公爵令嬢の妄想癖は、目に余る。悪びれもなく夫となる予定の息子を批難する嫁から産まれた子を跡取りにするなど。私には考えられんのでな……」
アント公爵はテランバ公爵にそう言い残すと、アメリの横を通り過ぎ、客間をあとにした。