一途すぎる上司は、一人でも楽しそうな部下を甘やかしたい

一章

今日も仕事中に願っていることなんて一つだけ。

私は終業と同時にデスク周りを片付け始める。

隣の席の同僚が私の準備の早さに驚いていた。

「内海さん、今日も帰る準備早すぎません！？」

「今日は宅配ピザ頼んで、推しのライブ映像見るから！」

「昨日は映画見るって言ってませんでした？」

「したいこと沢山あるの」

仕事中の願いなんて無事に今日の業務を終わらせて、早く帰りたい以外にあるはずがない。

家に帰って好きな動画を見て、休みの日も好きなだけ寝てのんびりして、起きたらちょっと外に出る。

案外そんな生活が楽しくて仕方がない。

幸せなんて小さな喜びをどれだけ楽しめるかだけじゃないかと思う時がある。

まぁ、そんな深い話は置いておいて、私は今日も早く帰ってのんびり自分の時間を過ごしたい。