天使なのに、なぜか甘やかされています。


 それからどのくらい抱き締められていたか分からない。

 このまま、世河(せがわ)くんに触れられていたいと思うも、
 周りに見られていることが分かり、
 世河(せがわ)くんはわたしを離す。

 そしてわたしの左手を握り、メリーゴーランドから離れ、
 無言の状態でしばらく歩くと、木の家の外観をしたレストランが目に入った。

 すると世河(せがわ)くんがようやく口を開く。

「晩ご飯、ここでいいか?」

「うん」

 そう了承した後、
 わたしは世河(せがわ)くんと一緒に木の家の外観をしたレストランに入り、
 小さな階段を上がった所の席に向かい合ったまま座る。

 壁には綺麗なお花が飾られた窓があり、お互いに眺められ、
 店内は照明は暗く、全体的に落ち着いた空間が広がっていて、
 どこか懐かしい温もりを感じ、わたしは泣きそうになった。


白鳥(しらとり)、どうした?」


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