思い出の旅路
文化祭の準備で偶然一緒になった帰り道。

「俺ここからの景色好きなんだ」

ふと彼が呟いた。
他にも友達は居たし大した会話じゃない。

彼が好きだと言った景色も毎日の通学路。
ゆるやかな坂の上に名前も知らない木が一本立ってるだけ。

「そうなんだ」

ホント大した会話じゃない。

でも恋に落ちるって理屈じゃない。
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