獣人姫は公爵家メイド──正体隠して仕えるも、次期公爵の想いには鈍感です

第八章:ルライザ様の力

「じゃあ、始めるわよ!」
ルライザ様はそう言ってスケッチブックにペンと色鉛筆を走らせる。
それを見てルライザ様は絵が上手いと理解した。
何十枚描来終わったあと、彼女は私たちに着てもらう制服を首元まで持ち上げるように言った(事前にリーフェント王国の身分についてはルライザ様愛用のプロフィール帳に記入している為、彼女は把握している)。
困惑している私たちに向かって彼女は意識を集中させて
クロスペルを発動した。
「これで終わりっと!」
数秒後彼女は言った。
私たちは自分の服装に目を輝かせていた。
だって今まで自分専用の服なんてなかったしもらっても王妃様が取り上げてしまってレイナに渡していたから、個人的にはとても嬉しいのだ。
後に知ったが、ルライザ様は描いたものを具現化出来るクロスペルが使えるらしい。

中には護衛騎士の身分をそのままにした子もいるようでその子たちもオリジナルの服を着ていた。
その後退出を許されて、私たちは外に出る。
その時、ルライザ様の専属メイドのリゼルさんに呼び止められる。
「スピレ姫。奥様から話があるそうです。」
その為、私は不安を感じながら、ルライザ様の部屋に残って震えていた。
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