超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する
「なに?テラス、何か不安なの?」
リリアがちょっと心配そうに、テラスの顔を覗き込んだ。
「まだ始まったばっかだから、あの男に決める決心がないだけだろ!」
と、これはシンだ。
「いや、なんか現実感がなくって」
テラスは本音を漏らした。
「近い将来の話なのに、まだず~っと先のことみたいに感じる」
今は相手はアンセムしか考えられないが、この先2人の間になにがあるかわからない。
このまま行けば、卒寮してアンセムと結婚し、子どもを授かることになる。
言葉にはできるが、イメージは全く沸かない。
自分に関係のない別世界の話のように感じる。
それに、こんな自分だから、アンセムに愛想を尽かされる可能性だって充分あるとテラスは思っている。
(そうしたら、また別の相手と?)
それこそ全く現実味がないことだった。
「みんなはここを出てからのこと、考えたりする?」
テラスは疑問を投げかける。
「そうね~、少しはね。でもまだ相手が決まってないから、具体性がないわね」
「リリアは今付き合っている男はいないのかい?」
セイラスが聞く。
「この前別れちゃった」
リリナは肩をすくめた。
「どうして?」
テラスは率直に聞いた。
「どうしてって、う~ん…。付き合いが続いて、なんだかお互いにしっくりこなくなって、じゃぁ、別の相手を探すことにしましょうかって流れになったのよね」
「最初はしっくりしてたの?」
「そりゃ、最初は盛り上がるわよ。相手にもっと好きになってほしいって思うから頑張るし。
でも、段々ボロが出てきちゃうのよね。ま、お互い様だったんだけど」
「ふ~ん…」
自分とアンセムもそうなるかもしれないとテラスは思った。
「セイラスは、どうしてその人に決めたの?」
テラスの質問の的はセイラスに変わる。
「迷いがなかったからかな」
「うん?」
言いたいことが良くわからない。
「彼女とだったらって自然に思えたんだよ。
相手も僕にそう感じてくれたみたいで、自然にこのまま一緒に卒寮しようってことになったんだ」
「なんか、そういうの素敵だね」
テラスは素直に羨ましいと思った。
「いいな~!」
「………」
リリアもセイラスに羨望の眼差しを送り、興味なさそうにしているシンも、実は真剣に聞いていた。
テラスにもリリアにもシンにも、近い将来セイラスと同じようにパートナーと卒漁師、結婚生活を始めるという現実が待っている。
誰もがセイラスのように、自然とそうしたいと思える相手と出会える事を願っていた。
リリアがちょっと心配そうに、テラスの顔を覗き込んだ。
「まだ始まったばっかだから、あの男に決める決心がないだけだろ!」
と、これはシンだ。
「いや、なんか現実感がなくって」
テラスは本音を漏らした。
「近い将来の話なのに、まだず~っと先のことみたいに感じる」
今は相手はアンセムしか考えられないが、この先2人の間になにがあるかわからない。
このまま行けば、卒寮してアンセムと結婚し、子どもを授かることになる。
言葉にはできるが、イメージは全く沸かない。
自分に関係のない別世界の話のように感じる。
それに、こんな自分だから、アンセムに愛想を尽かされる可能性だって充分あるとテラスは思っている。
(そうしたら、また別の相手と?)
それこそ全く現実味がないことだった。
「みんなはここを出てからのこと、考えたりする?」
テラスは疑問を投げかける。
「そうね~、少しはね。でもまだ相手が決まってないから、具体性がないわね」
「リリアは今付き合っている男はいないのかい?」
セイラスが聞く。
「この前別れちゃった」
リリナは肩をすくめた。
「どうして?」
テラスは率直に聞いた。
「どうしてって、う~ん…。付き合いが続いて、なんだかお互いにしっくりこなくなって、じゃぁ、別の相手を探すことにしましょうかって流れになったのよね」
「最初はしっくりしてたの?」
「そりゃ、最初は盛り上がるわよ。相手にもっと好きになってほしいって思うから頑張るし。
でも、段々ボロが出てきちゃうのよね。ま、お互い様だったんだけど」
「ふ~ん…」
自分とアンセムもそうなるかもしれないとテラスは思った。
「セイラスは、どうしてその人に決めたの?」
テラスの質問の的はセイラスに変わる。
「迷いがなかったからかな」
「うん?」
言いたいことが良くわからない。
「彼女とだったらって自然に思えたんだよ。
相手も僕にそう感じてくれたみたいで、自然にこのまま一緒に卒寮しようってことになったんだ」
「なんか、そういうの素敵だね」
テラスは素直に羨ましいと思った。
「いいな~!」
「………」
リリアもセイラスに羨望の眼差しを送り、興味なさそうにしているシンも、実は真剣に聞いていた。
テラスにもリリアにもシンにも、近い将来セイラスと同じようにパートナーと卒漁師、結婚生活を始めるという現実が待っている。
誰もがセイラスのように、自然とそうしたいと思える相手と出会える事を願っていた。