【コミカライズ】仕事の出来る悪役令嬢、薄幸王子様を幸せにアップグレードしておきました。
 そんな折りに、新人教育を担当した後輩から勧められて恋愛小説を借りた。

 本を読み出してから、はっと気がつけば、二桁の巻数の本編全巻に番外編まで自分で購入して、壮大な物語の世界観にどっぷりとハマっていた。

 『君と見る夕焼け』の概要は、王道の恋愛小説だ。

 天真爛漫ヒロインキャンディスと出会う王子様ウィリアムは、幼い頃からの不遇の立場にあり相次ぐ不幸で、お決まりのコースとも言える人間不信。

 物語開始時、完全に心を閉ざしてしまっているウィリアムは、偶然自分の前に現れた明るく天真爛漫なキャンディスに対し冷たく当たる。

 けど、彼女はめげずに何度も何度も体当たりして、ついには彼の心を覆う氷を溶かしてしまうのだ。

 そんな二人が知り合い愛を育むまでの過程に込められた、女主人公からの男主人公への強い愛。

 捨て身の献身とも言える彼女の愛に、私はひどく心打たれた。

 長い長い物語、何個もある思い入れのあるシーンを数ページ読めば、それだけで涙してしまうほどにファンになり何度も読み返した。

 そして、私はいつもの会社帰りの、とある平日の夜。

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