【完結】年の差十五の旦那様Ⅲ~義妹に婚約者を奪われ、冷酷な辺境伯の元に追いやられましたが、毎日幸せです!~
 サイドテーブルの上に並べられる食事を見つめつつ、私は一人で思考回路を動かした。

(いつまでも、この調子でいいわけがないわよね……)

 考えることは、大体一緒。このままでいいわけがないということ。

 だって、私が体調不良で倒れるたびに、心配をかけてしまう。それに……。

(王国の土の状況も、芳しくないというし……)

 旦那様が時折そんなお話を教えてくださっていた。だから、私はそんな情報を手に入れている。

 作物が上手く育たないという要望書は、旦那様のところにたくさん届いているそうだ。専用の肥料をまくという手もあるけれど、それは所詮一時しのぎにしかならない。

 根本を解決しないことには、上手くいかない。

(だけど、その根本は、どうすればいいのかしら……?)

 『豊穣の巫女』は自然と魔力がリンクしているだけではなく、その自然に魔力を送ることが出来る。

 しかし、それ何度も何度も訓練して出来ること。……現状の私じゃ、無理に等しいのだ。

「でも、私しかいない……」

 ボソッとそう言葉を零してしまう。

 現在のウィリス王国には『土の豊穣の巫女』は私しかいないそうだ。ほかの自然を司る『豊穣の巫女』はいらっしゃるらしいけれど、土は私一人。……つまり、私が何とかするしかない。
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