悪辣外科医、契約妻に狂おしいほどの愛を尽くす【極上の悪い男シリーズ】
「ハーブ、お好きなんです?」

「うん。ハーブも好きだし、目新しいメニューを見つけると試してみたいなって気持ちになるよ。璃子さんは?」

「私は期間限定に弱いので」

「なるほど」

「花の香りも好きだから、余計に気になっていて。私的には当たりでした」

 このラテはラベンダーの香りがはっきりしている。癖が強いから賛否両論あるかもしれないけれど、私は賛成の方だ。

 彼は思いついたように「ああ、それなら」と切り出す。

「花に興味があるなら、お勧めしたいカフェがあるんだ。自家製のハーブやエディブルフラワーを使ったオリジナルのメニューがたくさんあって、おもしろいんだよ。ガーデニングショップが併設されているから、店内にも緑が溢れてる」

「へえ……! 興味あります。行ってみたいです」

「うちの病院の近くだから、今度案内するよ」

「ぜひお願いします!」

 病院の近くなら私の家からもそれなりに近いはずだけど、方向が違うせいか聞いたことがない。父は知っているかな?とも思ったけれど、父はカフェにも植物にも興味がないから、店があるなあくらいしか把握してなさそう。

 私は「よければ味見にどうぞ」と真宙さんにラベンダーラテを勧める。

 馴れ馴れしかったかな?と不安になるも、彼は笑顔で「じゃあ、いただきます」と口に運ぶ。

「うん。すごくいい香りがする。当たりだ」

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