シングルマザーですが、何故か元ホストに娘ごと愛されてます。

どうして貴方が？

「離婚しよう。」
突然のニャンが告げた。
「は…？」
私は飲んでいたコーヒーを吹き出しそうになり、なんとか口をつぐんだ。
「どういうこと？なんでーーー。」
「もう出てくから。」
ニャンはそう言うと、イスから立ちあがった。
「ちょ、待っーー。」
ドアがバタンと閉められた。私は絶望した。
これからどうすればいいの？愛里は…？
＊　＊　＊
ニャンがいなくなってもう3年。
あの時はまだ保育園だった愛里が、もう小学生になっていた。
「ママ、どうしたの？」
愛里の声で我にかえる。
「ううん、なんでもないよ。」
私はそう言ってから、朝ごはんのトーストをかじった。
あれからニャンからの連絡は一切なし。いつのまにかニャンがいないのが当たり前になっていた。
当時の私は毎晩と泣いた。その度に愛里を起こしてしまい、心配をさせてしまっていた。
今の私は、前と変わらずデザイン会社で働いている。
愛里は近くの小学校へ通っている。