persona
「それより、ココロの準備は大丈夫なの?」
樹が真剣な眼差しを向ける。

葵は突っ伏したまま少し顔を横向けにして
「うーん…ま、その時が来たら考えればいいじゃん」
と笑った。

樹がはぁ、とため息を漏らす。
「何よ」
葵が口を尖らせると

「いや…いかにもあんたらしいと思ってね」
コーヒーをすすりながら遠い目をする。2年前の15歳の誕生日を思い出しているのだろう。
そしてコーヒーが尽きると立ち上がり、「おやすみ、あんたも早く寝なさい」と言い、寝室に向かった。


葵は、明日が15歳の誕生日だった。
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